長崎県諫早市の美南の丘クリニック

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浮腫とは

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皮膚下の細胞の間に水分が溜まりむくんだ状態です。
細胞間の液は、毛細血管の血液やリンパ液と絶えず交流があり、このため静脈 やリンパ管の流れが悪くなると、水分がしみ出して浮腫が起こってきます。
また血液の異常でも浸透圧により、浮腫が出現します。
さらに、人間は二本足歩行 で、一日の大半を立ったり座ったりして過ごすため、血液が下半身にうっ滞し、病気でなくても夕方になると下肢に浮腫が生じ易くなります。
下肢の浮腫を診断 するには、脛(すね)の上や足の甲を10秒間くらいじっと強く押さえてみるとくぼみが出来て、容易に診断できます。

浮腫の原因疾患は様々ですが、脚の一方のみに浮腫が出る場合には、同じ脚の静脈やリンパ管の病気のためと考えられます。
また、筋肉は収縮 によって、静脈を圧迫して血液を帰す役割がありますが、神経が麻痺して筋肉が動かなくなった手足にも、むくみやすくなります。
しかし、両側に浮腫がある場 合には、心不全、腎不全、肝硬変などの重篤な内臓疾患、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患や、血液中の蛋白の低下やビタミンB1の欠乏などの病気も考えられます。
このように浮腫には種々の原因があり、複数の要因が絡んでいる場合もあります。
軽度の浮腫の場合は、朝には消失することもあ りますが、浮腫が続いたり、顕著な場合には、何らかの疾病が潜んでいると考えられますので、かかりつけ医にご相談下さい。

アルコールと健康

吸収と分解

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お酒は「百薬の長」といわれ、上手に飲むと全死亡率の低下、心臓病の低下、 善玉コレステロールの増加を促進するなどの効果が認められています。
しかし、その反面飲み過ぎは肝臓病、慢性膵炎、神経障害、アルコール依存症などを起こ します。
今回よりアルコールと健康についてシリーズでお知らせしていきます。
アルコールはほかの食べ物と違って胃で約20%が吸収されます。
また炭酸と一緒に飲むと胃からの吸収が促進され、早く酔いやすくなります。
つまりビールや シャンパンなどは、アルコール血中濃度を素早く上げて酔いを早くし、場の雰囲気を華やかにしやすいのですが、その反面急速なアルコール血中濃度の上昇は危 険なため、食事をしながらゆっくり吸収させた方がよいとされています。
吸収されたアルコールの90%は、肝臓でアセトアルデヒドという毒性の強い物質へ変換され、さらに酢酸へ、最終的には水と二酸化炭素へと分解されていきます。
残り10%は汗や呼気から体外へ放出されます。

お酒に強い弱い

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お酒に強いヒト、弱い人がいますがどうしてでしょうか。
アルコールは吸収された後に、毒性の強いアセトアルデヒド(発がん作用もある)へ分解されます。
実はこのアルデヒドが、悪酔い、二日酔いの原因なのです。
そしてこのアルデヒドの分解酵素の働き具合によってお酒の強い弱いが決まるのです。
日本人は、アルコールの分解速度は欧米人に比べると早く、アセトアルデヒドが早く生産されますが、それを分解する酵素は、きちんと働くヒト(お酒の強いヒト)、その働 きが弱いヒト(お酒の弱いヒト)、遺伝的に持っていないヒト(お酒の飲めないヒト)、に分かれます。
白人はほとんどのヒトが分解酵素がきちんと働くのに、 日本人は約4割のヒトがお酒に弱いヒトで、1割のヒトはお酒の飲めない体質です。
強いヒトは顔のでないためにあまり酔ってないように見えますが、アルデヒ ドの分解が早いだけで、脳自体はアルコールで麻痺されているので本来のアルコールによる酔いは続いているのです。
具合が悪くならない分、お酒の弱いヒトに 比べ、6倍もアルコール依存症(アルコール中毒症)になり易く、注意が必要です。
またお酒に弱いタイプのヒトは、アルデヒドが体内に残留しやすく、強いヒトに比べ肝障害や咽頭がん・大腸がんになり易いと言う報告があります。
お酒の飲めないヒトには、お酒を勧めてはいけません。

アルコール不耐症かどうか(アルデヒド脱水酵素が先天的に欠損しているかどうか)は、お酒をしみこませた綿を皮膚にくっ付けて、10~15分後に赤くなっているかどうかを見てください。
赤くなっているようでしたら、アルコール不耐症です。 お酒は飲まないようにしましょう。

アルコールの分解速度

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いったいヒトは、一晩にどれくらいアルコールを分解できるのでしょうか?
同量のアルコールを飲んでも、体重の重い人、つまり血液が多い人ほど血中アルコール濃度は低くなります。
また、アルコールの処理能力も体重によって異なります。
体重60~70キロのヒトでは分解速度は1時間に7グラム前後と言われています。

一般に女性はさらに分解能力が低くなっています。
5%ビール500mlには、20グラムのアルコールが入っており、分解してしまうには約3時間半が必要と計算されます。
一晩で分解できるアルコールの最大量は、個人差もあるでしょうが、日本酒3合程度です。
それを超えた量では、朝起きたときにアルコールの血中濃度が、まだ高い状態です。
それに前回お話ししたようにアセトアルデヒドによる二日酔いが残ってい正常な状態とは言えません。

この数値は限度いっぱいの数値であり、毎日この量を飲んで良いというわけではありません。
節度ある飲酒としては、純アルコールとしては一晩に20グラム程度であり、この量であれば、健康を増進できる量と言えるかもしれません。

また毎日飲酒すれば肝臓は疲弊してゆきます。週に2日は休肝日を作りましょう。

飲酒と年齢

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日本では飲酒は20歳からと法律で決められています。
どうして子供にお酒を飲ませてはいけないのでしょうか?

飲酒開始時期が早いと、アルコール依存症になりやすい。
理性を司る前頭前野の発育が障害され、いわゆる切れやすい性格になりやすくなる。
海馬という記憶の神経が萎縮し、記憶力が低下する。
といった脳の発育に障害が起こります。
また性ホルモンの分泌が低下し、性腺の発達障害を起こします。
お酒は20歳を過ぎてからが鉄則です。
また20歳になったからと言って、一気に飲み始めるのは非常に危険です。
東京都内では1年間に急性アルコール中毒で 救急搬送される若者が約1万3千人もいます。
自分の飲める量を徐々に知っていく慎重さが必要です。
大人も面白がって未成年者に飲酒をさせないでください。
また、妊娠中の飲酒は胎盤を通じて胎児に飲酒させているようなものです。
妊娠中は、禁酒してください。
また授乳中も、母乳からアルコールやアルデヒドが乳児に害を及ぼす可能性があり、飲酒は控えましょう。
また高齢になってからの飲酒は、肝臓の働きが低下してきており、お酒に弱い体質になっていますので、若いときのように飲めない体になっていますので、やはり注意が必要です。

肝機能のデータの見方

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皆さんは検診を受けていますか? 検診の血液検査には殆どの場合、AST(GOT)、ALT(GPT)、γGTPなどの肝臓の検査が含まれています。
ASTは肝臓以外にも筋肉や赤血球にも含まれているため、肝臓以外の病気でも上昇します。
しかし、アルコールの影響は より強く受けやすいため、アルコール性肝炎では、ASTの方が高くなり、脂肪肝ではALTが高くなり易くなります。
また、γGTPはアルコールに対して特に鋭敏で、AST、ALTが正常でも、上昇していることがあります。
γGTP が100を超えたら、生活習慣を改善し(お酒をやめて)、再検査を受けてみましょう。
200を超えるような場合は、治療が必要です。
必ず医療機関を受診してください。
ただし飲酒の機会の少ないヒトであれば、自己免疫性肝炎、ウイルス性肝炎、薬剤性肝炎などのほかの病気も考えられますので、100以下であっても、詳しい検査を受けましょう。
ASTやALTが正常値を超える場合は、肝臓の細胞が直接破壊されていることを示します。
直ちに禁酒をして、詳しい検査を受ける必要があります。
肝臓は沈黙の臓器と言われ、末期まで症状が出にくいのが特徴です。
必ず毎年検診を受け、肝機能検査を受けてください。

二日酔いの対処法

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私はといえば、お酒が非常に弱いほうで、ビールをコップいっぱい飲めば真っ赤になり、1ビンあければ完全に眠ってしまうほどですが、皆さんと わいわい騒ぐのが好きで、誘われるとスナックに遊びに行ったりしてしまいます。
その為か、ほとんど二日酔いにはなりません。
アルコールは、人を酔わせ朗らかに、気持ちをおおらかにし、思っていることを相手に伝えやすくするなど,人付き合いに役立つほか、適度な飲酒は動脈硬化も予防することが分かっています。
飲める方も飲めない方も、上手にお酒と付き合ってください。

二日酔いにならない方法はないのでしょうか。
基本的には、飲み過ぎれば誰でも二日酔いのもとであるアルデヒドができて吐き気や動悸、頭痛を起こします。
ただし、二日酔いの原因は、単にアルコールが分解されてできたアルデヒドだけの問題ではなく、

1.過度の飲酒による胃粘膜の障害
2.睡眠不足
3.低血糖
4.脱水症状

などの原因も含まれています。
これらのことを防ぐためには、濃い酒を一度に飲むようなことをしないこと。
十分に水分や、食事をしながら、ゆっくりとお酒を楽しむことが必要です。
飲む前に、ビタミン剤や、ウコン、カフェインが有効だとの報告もありますが、その効果以上の飲酒をしては、殆ど意味がありません。
また、飲んだ後に、糖質と塩分 と水分を十分に取っておくことは、重要で、市販のスポーツドリンクでも効果はあると思われます。
また吐き気があるときには、吐いてしまっていた方が、二日 酔い予防にはなるでしょう。
とは言ってもついつい飲み過ぎて、二日酔い状態になっては、手の施しようがありません。
翌日の体調に響くような飲み方は、絶対にしないことが原則です。
アルコールのこと少し勉強になりましたか?
上手に飲めば、さらに人生は楽しく健康な生活を送ることができますよ。

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